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側弯症で肩こり・背中の張りが出るのはなぜ?|肩甲骨や身体の使い方との関係

「いつも片側の肩ばかりこる」

「夕方になると肩甲骨の内側が張ってくる」

「家事をしていると、背中の片側だけ疲れる」

「側弯症があるから、この肩こりや背中の張りは仕方がないのだろうか」

このように、側弯症を指摘されたことがあり、肩や背中のつらさとの関係が気になっている方もいると思います。

側弯症では、肩の高さや肩甲骨、肋骨まわりに左右差がみられることがあります。

ただし、肩こりや背中の張りをすべて背骨の曲がりだけで説明できるわけではありません。

腕を使う時間、座り方、家事や仕事の姿勢、肩甲骨や胸まわりの動き、筋肉の緊張などが重なり、特定の場所へ負担が集まっていることもあります。

今回は、側弯症がある方の肩こり・背中の張りについて、「背骨が曲がっているから仕方がない」で終わらせず、日常生活の中でどのような点を見ていけばよいのかを解説します。

側弯症と肩こり・背中の張りは必ず結びつくわけではありません

側弯症は、背骨が左右に曲がるだけでなく、背骨のねじれを伴うことがある状態です。

そのため、外から見ると左右の肩の高さが違って見えたり、片側の肩甲骨や背中が目立って見えたりすることがあります。

こうした身体の左右差によって、肩や背中の筋肉の使われ方にも違いが生じる場合があります。

しかし、肩の高さが違うから肩こりになる、背骨が曲がっているから背中が張る、と単純に決めることはできません。

肩こりや背中の張りには、長時間同じ姿勢を続けること、腕や手を繰り返し使うこと、睡眠や活動量など、側弯症とは別の要素も関係します。

大切なのは、側弯の有無だけを見るのではなく、「どのような場面で、どこがつらくなるのか」まで確認することです。

肩甲骨や胸まわりの左右差も身体の使い方に関係します

肩や背中を見るときに、背骨だけでなく確認したいのが肩甲骨と胸まわりです。

肩甲骨は背中に固定されている骨ではなく、腕を上げる、前へ伸ばす、物を持つといった動作に合わせて動きます。

側弯症では、背骨や肋骨まわりに左右差がみられることがあるため、左右の肩甲骨がまったく同じ位置、同じ動きをするとは限りません。

例えば、片側の腕を前へ伸ばすことが多かったり、一方の肩を上げた状態で作業する時間が長かったりすると、肩甲骨まわりの筋肉へ負担が続くことがあります。

さらに、胸まわりが動きにくくなれば、上半身を動かす際に肩や首へ力が入りやすくなる場合もあります。

だからこそ、肩がこる場所だけを揉むのではなく、肩甲骨、胸郭、背中、首、腕まで含めて、上半身がどう動いているのかを見る視点が必要になります。

「何をしていると背中が張るのか」が大切な手がかりです

肩こりや背中の張りについて確認するとき、症状がある場所と同じくらい大切なのが、つらくなる場面です。

例えば、

・台所で包丁を使っていると肩甲骨の内側が張ってくる

・洗濯物を干していると片側の肩が疲れる

・スマートフォンを長く見た後に首から背中が重くなる

・車を運転した後に片側の背中がこわばる

・買い物袋をいつも同じ手で持っている

といった生活場面があります。

同じ「肩こり」でも、腕を前に出し続けてつらくなる場合と、頭を下げた姿勢が続いてつらくなる場合とでは、身体への負担のかかり方は同じではありません。

側弯症がある方の場合も同様です。

背骨の形だけを見て肩こりとの関係を決めるのではなく、左右どちらの腕をよく使うのか、身体をどちらへ向けることが多いのか、座っている時間はどのくらいなのかといった生活背景まで確認することで、見えてくることがあります。

呼吸をするときの胸まわりの動きも無関係ではありません

肩や背中が張っている方の中には、「気づくと肩に力が入っている」「疲れてくると呼吸が浅く感じる」と話される方もいます。

呼吸をするときは、肺だけが動いているわけではありません。

肋骨を含む胸まわりも、呼吸に合わせて動いています。

側弯症では、背骨のねじれに伴って肋骨まわりに左右差がみられることがありますが、だからといって「呼吸が浅い原因は側弯症」と決めつけることはできません。

長時間前かがみで過ごすことや、緊張して肩へ力が入り続けることでも、胸まわりを大きく動かしにくく感じることがあります。

当院で肩や背中の状態を見る際にも、背骨の位置だけではなく、身体をひねる動作や胸まわりの動きなどをあわせて確認します。

「肩こりだから肩だけ」という見方をしないことが大切です。

側弯症だからと「まっすぐな姿勢」を頑張りすぎないでください

鏡を見ると片方の肩が高い。

服を着たときに左右差が気になる。

そうすると、「左右を同じ高さにしなければ」と考える方もいます。

しかし、自分で肩を強く下げたり、胸を張った状態をずっと維持したりすると、かえって肩や背中の筋肉に力が入り続けることがあります。

見た目を無理に左右対称にすることと、身体にとって楽に動けることは必ずしも同じではありません。

側弯症がある身体を、自分の力だけで常に「まっすぐ」に保とうとする必要はありません。

長時間同じ姿勢を続けないことや、一度肩の力を抜いて身体を動かすことなど、まずは負担を一か所へ集めない工夫から考えてみてください。

日常生活では「左右を完全にそろえる」より負担をため込まない工夫を

肩や背中の張りが気になる場合、特別な運動を増やす前に、毎日の身体の使い方を見直してみましょう。

デスクワークやスマートフォンでは、30分から1時間ほど同じ姿勢が続いたら、一度立ったり肩を軽く動かしたりする方法があります。

買い物袋や荷物をいつも同じ側だけで持っている場合は、無理のない範囲で持ち方を変えることも一つです。

家事も一度にすべて終わらせようとせず、肩や背中が張ってくる前に小休憩を入れる方法があります。

ただし、左右差を直そうとして強くストレッチしたり、身体を無理にひねったりする必要はありません。

動かすことで痛みが強くなる場合や、腕や手にしびれが出る場合には、セルフケアを続ける前に身体の状態を確認することが大切です。

肩こり・背中の張りでも医療機関への相談を優先したい状態があります

いつもの肩こりや背中の張りとは明らかに違う場合には注意が必要です。

急に強い背中の痛みが出た、転倒や事故の後から痛みが続いている、発熱や強い体調不良を伴う、腕や手に急な強いしびれや力の入りにくさがあるといった場合は、整体やセルフケアより医療機関への相談を優先してください。

また、側弯症の進行や背骨の曲がりの程度、コブ角などを確認するには、医療機関での診察や画像による評価が必要です。

当院では、側弯症の診断や画像検査を行うことはできません。

医療機関で経過観察を受けている方は、自己判断で中断せず、必要な確認を続けてください。

カイロプラクティック レギュレーターが肩・背中を見るときの考え方

当院の施術は、側弯症のコブ角を小さくしたり、曲がった背骨をまっすぐに戻したりすることを目的とするものではありません。

側弯症そのものを診断することもできません。

そのうえで、肩こりや背中の張りが続いている方には、つらい場所だけを見るのではなく、「普段どのように上半身を使っているのか」を丁寧に確認します。

肩の高さや背骨だけでなく、首・肩甲骨・胸まわり・背中・骨盤の動き、筋肉の緊張、身体をひねる動作、左右の腕の使い方などを総合的に見ます。

仕事や家事、運転、睡眠、スマートフォンを見る時間など、日常生活の背景も大切な情報です。

施術では、年齢や症状、既往歴を確認したうえで、カイロプラクティック専用器具のアクティベーターを使用します。強い力で押したり、無理に骨を鳴らしたりせず、身体の状態を確認しながら進めます。

開院16年、身体の左右差について相談を受ける中で感じるのは、左右差をなくすことだけに目を向けるより、その方が毎日の生活でどこに負担を感じているのかを見ることが大切だということです。

背骨の形だけで今のつらさを決めつけず、少しでも日常生活の負担を減らせる方法を一緒に考えます。

まとめ|側弯症があっても肩こり・背中の張りを一つの理由で決めない

側弯症では、肩の高さや肩甲骨、背中に左右差がみられることがあります。

ただし、それだけで肩こりや背中の張りの理由が決まるわけではありません。

肩甲骨や胸まわりの動き、腕の使い方、同じ姿勢が続く時間、仕事や家事など、日常生活の中にある負担も一緒に考える必要があります。

また、側弯の程度や進行を確認する必要がある場合や、急な強い痛み、しびれ、力の入りにくさなどがある場合には、医療機関での確認が優先です。

必要な医療的確認を受けたうえで肩や背中の張りが続いている場合には、「側弯症だから仕方がない」と考える前に、普段の身体の使い方や動きに目を向けてみることも一つの選択肢です。

広島市佐伯区五日市のカイロプラクティック レギュレーターでは、身体の左右差だけではなく、その方が日常生活のどの場面で困っているのかまで伺いながら身体の状態を確認しています。

著者情報

監修・執筆:吉田 賢史

カイロプラクター/社会福祉士/精神保健福祉士/介護福祉士/介護支援専門員

カイロプラクティック レギュレーター院長

公開日:2026年9月1日

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